魅力を最大限に引き出す「宝石のカットについて」

おはようございます!色石バンク色石一年生のヨシナリです!

 

 

突然ですが今回は、宝石の基本的なところに触れたいと思います!!

 

 

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御徒町のリカット屋は色石バンクへ

 

というわけで本日は弊社色石バンクでも行っている宝石の「カット」について勉強します!!

 

 宝石のカットとは、その宝石の本来の特徴や輝きなどを最大限に引き出す方法です。

 カットといってもその種類は沢山あり、中でもファセットカットとは基本的に透明石に施されるカットであり、(英語ではfacet=切子面・小平面)角度の違う多数の面に組み合わされたカッティング方法で、屈折率を高め宝石の輝きを最大限に生かす場合に用いられます。

 

ファセットカットにはブリリアントカットステップカットがあります。

 

 

ブリリアントカットとは

ブリリアントカットとは、1919年にベルギーの数学者であり宝石職人の「マルセル・トルコフスキー(Marcel Tolkowsky)」が開発したカッティング方法で、別名アイデアルカットとも呼ばれます。

 

宝石の透明度と輝きを最大限に生かすよう光学的特性を数学的に考慮して計算されています。

 

最も有名で 代表的なのはダイヤモンドに多く用いられている、丸形のラウンド・ブリリアントカット

 

その他宝石の形状に合わせていくつかのサブ・カテゴリに分類されます。

 

 

 

 

ブリリアントカットの種類

 

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・ラウンド・ブリリアントカット

とは上面が円形の20世紀を代表するカットで、ダイヤモンドの基準である「4C」の一つにもなっています。

 

オーバルブリリアントカット

楕円形で、ラウンドカットよりも研磨の際原石部分を減らさずに、宝石にとって重要な重さを減らさずに済むことがあります。

 

・マーキズ・ブリリアントカット

両端がとがった形で、その形状から宝石を実際のカラットよりも大きく見せることが出来ます。

 

・ペアシェープ・ブリリアントカット

洋ナシのような形で、別名「ドロップカット」(ドロップは”雫”の意味)と呼ばれます。リングに用いると、形の効果で指が長く綺麗に見えるといわれています。

 

・ハートシェープ・ブリリアントカット

ハート型をしており、その形から愛情を表現するときなどにも好まれます。通常65面でカットされます。

 

・ジルコン・カット

ラウンド・ブリリアント・カットの変形で、パビリオン(ガードルから下の部分)にさらに8つのファセットを加えたものになります。内部での光の反射に最適なカット法です。

 

 

 

ステップカットとは

 

ステップカットとは、大きい四角形のテーブル面が特徴的な、切子面(ファセット)が側面のガードルに対して平行に削られているものを指します。

 

トラップカットとも呼ばれることがあります。近年ではブリリアントカットの後塵を拝していますが、ヨーロッパやアメリカ・ニューヨークを中心に1910年代半ばから1930年代にかけて流行し、発展した装飾の一傾向で、原色による対比表現などの特徴を持ち大変な人気を誇っていたカッティング方法です。

 

 

 

ステップカットの種類

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・エメラルドカット
その名前の通り、宝石のエメラルドに頻繁に用いられたことからエメラルドカットと呼ばれています。

 

クレオパトラに愛されたことで有名なファンシーカットの一種で、現在のエメラルドカットは16世紀に入ってから開発されたと言われています。

 

このカットはブリリアントカットほどの厚みを持たないため、輝きという点においては劣りますが、テーブル面が広いことから、宝石のクラリティ(透明度)を引き立たせるカッティング方法ともいえます。エメラルドのほかにも、良質なルビーやサファイア、ダイヤモンドにも行われます。

 

スクエアエメラルドカット

エメラルドカットと同様、ガードル(外周)から並行な面が段(ステップ)状に付けられたステップカットと呼ばれるカットで、角がカットされ8角形になっています。

 

1902年にジョセフ アッシャーが開発した 58面のカットで、エメラルドカットをほぼ正方形にした形。別名アッシャーカットとも呼ばれます。

 

ブリリアントカットのような細かい煌きと違い、透明感のある広い面で煌きめくため、エメラルドカット同様、クラリティ(透明感)を引き立てます。

 

バゲットカット

バゲットカットとは(baguetteはフランス語で棒状の固焼きフランスパンの意味)、色が強く見えることと見た目が大きく見えることが特徴的なカットです。

バケットカットが用いられる宝石は主に宝飾品の中央に配置されたブリリアントカットのメインストーンの添え物として、脇に配置されることが多いようです。

 

 

 

 

カボションカットとは

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カボションカットとは宝石を半球形に磨きあげ、ファセットカットが輝きに特化したカットに対し光の反射ではなく石そのものの光沢や文様を生かすカットの方法がカボションカットの大きな特徴です。

 

引っかき傷などに弱いモース硬度7以下の宝石に対して多く用いられますが、これはカボションカットが表面の引っかき傷などを目立たなくするという特性を持っているからです。

 

この方法でカットされる宝石は主に翡翠などの半透明な宝石やトルコ石のほかに、光の特殊効果のあるスタールビー・サファイア、キャッツアイなどに行われます。

 

 

 

まとめ

以上今回は有名な宝石のカットについて勉強しました!

 

宝石のカットの種類は今回勉強したもの以外にも沢山の種類があり、

例えば「ミックスカット」と呼ばれる変種を含むブリリアントカット、及びステップカットの両方の特性を備えたカッティング方法や宝石のブランドが出している特殊なカットなどあげればキリがありません!

 

技術が進歩したらさらに複雑なカット方法が出てきそうで楽しみですね!

 

iroishi-kaitori.jp